こんにちは!新聞広告ラボです。
今回は新聞広告を実際につくっているデザイナーさん向けの記事です。
特に、原稿を
Nサイズで入稿する際は、必ずチェックしておきたい内容です。
これを知らないで掲載してしまうと、思わぬ事故のもとになってしまいます!
それは、新聞広告内における
「実際のサイズ」
の表記方法についてです。
この時計の新聞広告も、よく見ると「ほぼ実物大」と書いてありますよね?
この「ほぼ」はなぜ必要なのか、解説していきます!
新聞広告のサイズについて
まずは、広告サイズの考え方についてです。
記事下広告のサイズは
独自の計算方法によって求められます。
【記事下広告の計算方法】
・天地(タテサイズ)=段(1~15段)
・左右(ヨコサイズ)=割(〇分の1)
天地(タテサイズ)=段
タテサイズの1段とは、
新聞1Pをタテに15分割したうちの1ブロックのことです。
この1ブロックが何段分あるかで、タテサイズを求めます。
左右(ヨコサイズ)=割
ヨコサイズの「割」は、全幅に対する
「〇分の1」という表現をします。
2分の1、4分の1の割合が多く、
1分の1の場合は「全〇段」という表現をすることもあります。
なので、「全15段」=1ページ広告ということになります。
新聞社共通の広告サイズ「N-SIZE(エヌサイズ)」とは
「N-SIZE」は、
日本新聞協会広告委員会が推奨する広告原稿の制作サイズ
のことです。
このサイズで制作・入稿された原稿は、
新聞各社の仕様に合わせて掲載されます。
各新聞社の入稿ガイドはコチラから
複数紙に同じ広告を掲載する際、
「N-SIZE」原稿が1つあれば
原稿の制作・管理業務の簡素化につながるという大きなメリットがあります。
<N-SIZE(Nサイズ)一覧>
なぜ新聞広告の「実際のサイズ」表記は危険なのか?
このN-SIZE入稿の注意点として
新聞社によって、原稿のサイズを拡大、縮小して掲載することがあります。
新聞各社の広告掲載サイズはバラバラなのです!
つまり、広告原稿内に「実際のサイズ」を載せる際は、
入稿時と掲載時のサイズが若干変わってしまう可能性があるのです。
各紙のサイズの違いについて
たとえば、「中央5紙」と呼ばれる5新聞の15段広告サイズは以下のとおりです。
✔朝日新聞:天地514㎜×左右382㎜
✔毎日新聞:天地511㎜×左右380㎜
✔読売新聞:天地510㎜×左右379㎜
✔日本経済新聞:天地512.5㎜×左右380㎜
✔産経新聞:天地514㎜×左右380㎜
どれも微妙に違うことがわかりますね。
ちなみにN-SIZEの場合は「天地511㎜×378㎜」です
なので、各新聞社の基準にしたがって
入稿後にサイズが変更になる可能性があるのです。
■組み寸:入稿時のサイズ
■刷り寸:印刷時のサイズ(実際に読者が見るサイズです)
【組寸(くみすん)と刷寸(すりすん)について】
・組寸→入稿時のサイズ
・刷寸→印刷時のサイズかつては実際に紙面に刷られる刷寸が、入稿時の組寸よりも若干小さくなるため注意が必要でした。
いまはデータ送稿が主流になってはいますが、各新聞社の規定を確認する必要があります。#新聞広告
— 新聞広告ラボ (@newspapers47ad) April 18, 2021
まとめ
たとえば、
・健康食品の錠剤
であればサイズを数ミリ単位で気にする読者はいないかもしれません。
一方、
・センチ・ミリ単位の寸法表記
などは、数ミリの狂いが命取りになります。
上記のように、新聞広告は
入稿サイズ(N-SIZE)は掲載サイズと厳密には一致しない
となるケースがあります。
このことは忘れずに、新聞広告をつくりましょう。
■N-SIZE入稿は原稿の制作・管理業務の簡素化につながる
■一方で、N-SIZEは入稿時と掲載時のサイズが若干変わってしまう可能性がある
■新聞各社の広告サイズは実はバラバラ
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