こんにちは!新聞広告ラボです。
今回は、新聞の一面に掲載する出版広告、
通称サンヤツ広告について解説します
サンヤツ広告とは
「サンヤツ」とは、朝刊一面の下にある出版広告のことです。
タテが3段分、ヨコが8分の1なので
3段8分の1、略してサンヤツと呼ばれています。
略し方の参考記事はコチラです!
この「サンヤツ形式」は、1949年に朝日新聞社が始めたのが最初で
その後各新聞社にも定着していきました。
<新聞のサンヤツ広告>
ちなみに雑誌の場合は「3段1/6」の大きさで、「サンムツ」と呼ばれています
また、サンヤツ(出版広告)は、必ず新聞の一面下に掲載するため
新聞の顔とも言われています。
※朝日新聞社「今日のサンヤツ」より抜粋
その他にも、新聞広告の種類を分ける際
「出版広告」と「雑品広告」という、
出版広告かそれ以外かという分け方をする場合があります。
それほど新聞にとって、同じ活字媒体である本の広告は重要なのです。
サンヤツの制作規定について
サンヤツ広告には、通常の営業広告にはない
独自の掲載基準・制作規定が存在します。
サンヤツは相当細かいです!
規定がとても細かい分、新聞の一面全体でみると
統一感のある美しいレイアウトになります。
「サンヤツ広告が、新聞自体の品位や格を底上げしている」
とも言えます。
サンヤツ広告の代表格である朝日新聞「小枠出版広告」より、
掲載基準の一例を紹介します。
1枠1社
1つの広告に、複数の発行社の出版物を掲載することはできません。
価格の明記
本の価格は、必ず明記してください。電子書籍の場合は、その旨も明記する必要があります。
絵やカラーはNG
サンヤツは他の広告と違い、絵や写真、カラーは使えず、文字のみで表現をします。
催事や懸賞の表記はNG
本との関係の有無にかかわらず、催事・懸賞・プレゼントなどの告知は原則NGです。
純粋な本の告知のみOKとなります
ちなみに、本を原作にしたテレビや映画などの告知は、以下内容のみ掲載OKです。
■テレビ:放送局名、系列名、番組名、放送日
■映画:映画名、上映日
■舞台:演目、上演場所、上演日
外国語だけはNG
外国語の出版物であっても、外国語だけの広告はNGです
文字は明朝orゴシックのみ
朝日新聞の場合、
■明朝体:5倍(約30pt)までOK
■ゴシック体:3倍(約20pt)までOK
です。
※1倍≒6pt、1pt≒0.35㎜
1倍より小さいサイズは使用不可です
使用できる記号
使用できる罫線
サンヤツ広告は、使用できる罫線も厳密に決められています。
■カスミケイ、三柱ケイは全角(1倍の天地)のみ、それ以外のケイは二分のみ
使用OKです。
斜めケイ、飾りケイは使用NGです
サンヤツの掲載料金
サンヤツ広告の掲載料金については、各新聞社で異なります。
たとえば、サンヤツ広告の定価(単発料金)はこんな感じです。
■朝日新聞:1,330,000円
■毎日新聞:800,000円
■読売新聞:1,460,000円
■日本経済新聞:564,000円
※税別です
新聞社ごとに掲載料金が異なるのはもちろん、
単発料金と継続料金でも掲載料金が異なります。
くわしくは新聞社or広告会社に問い合わせてみましょう
まとめ
「新聞の顔」と言われるサンヤツ広告について見てきました。
新聞の一面は、記事だけではなく
その下のサンヤツ広告のラインナップを見ると
世の中の流れがわかります。
「制約があるからこそ無限の可能性が生まれる」、本記事を通じて
そんなサンヤツ広告の魅力が少しでも伝わったら幸いです。
■サンヤツ=朝刊一面の下にある出版広告。
■タテが3段分(=サン)、ヨコが8分の1(=ヤツ)
■出版広告は一面下に掲載するため「新聞の顔」と呼ばれている
■サンヤツには、細かい制作規定がある
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